画用紙の四つ切りってどんなサイズ?

CrossLand周南の松本です。

「暑い!暑い!暑い!」山口は今日も35度。恐ろしい暑さが続いています。
お盆が過ぎると、いよいよ夏休みも終わり。

夏休みの宿題もそろそろ追い込みの時期。「読書感想文」「自由研究」「工作」「絵画」など。
この時期に文具店では、お客様から「B3サイズの画用紙ください」とお声を頂くことがよくあります。
そして、「B3サイズの画用紙は扱ってないんですよ。」との返事をさせて頂いています。
また「B3サイズに一番近い 四つ切りの画用紙でしたらご用意していますよ?」
「ちょっと先生に聞いてまた来ます。」
こんな会話が何度も繰り返し行われます。

今日はこの時期のご質問に多い「画用紙の四つ切りってどんなサイズ?」について書きたいと思います。

そもそも店頭に存在しないB3(JIS規格(日本工業規格)で364×515)サイズの画用紙を探されている理由は、
夏休みの課題プリントにそう記載してあるからだと思います。
ではB3に近い「四つ切り」ってどんなサイズなのでしょうか?

紙は、大きな全版のサイズで製造し、それを裁断(切って)販売します。
『四つ切り』というのは元の大きさの紙を4つに切ったもの。八つ切りとは8つに切ったものです.


しかしこれはかなり厄介な代物なのです。
というのも、元の全版の大きさが種類によってバラバラ。したがって、同じ『四つ切り』でも種類によって大きさが異なってしまうのです。

日本で販売されている主な画用紙の全版サイズは四六判と呼ばれる全版で、788×1091というサイズが多いです。
これを4つに単純に切ると545×394mmとなります。ちなみに当店の画用紙は、540×380です。
規格B3と比べると30mmくらい大きくなります。

しかし、画用紙の全版は他にも
マーメイド・リップル 全判 1167×803mm
ニューTMKポスター 厚口 172kg B本判 765×1085mm
など様々な大きさがあります。ですから、『四つ切り』サイズも異なります。

紙は全版からA4やB3など決まった規格で切ると端数(捨てる部分)が出てしまいます。
『四つ切り』、『八つ切り』の規格は、紙を無駄なく使う為の「素晴らしい日本の習慣」だと私は思います。
画用紙の多くは、絵を描いたり、工作の際に切ったり貼ったりするため、
規格サイズで用意する必要はなく、無駄なく大きく使う『四つ切り』や『八つ切り』で販売しているものだと、教わりました。

一方、規格で用意していないと困る紙もあります。
代表的なものはコピー用紙です。
コピー用紙はプリンターやコピーで使うため、A4やA3などの規格で販売しています。
このような印刷用紙は『四つ切り』や『八つ切り』でなく、規格で用意しています。

印刷用に使われる用紙はそのため端数が出ないようにA0版で製造されることが多いです。
画用紙など『四つ切り』、『八つ切り』などで用意された商品はサイズ的にプリンターに通す事ができません。
また、商品的にもプリンターのインクがのりにくいものが多いです。

画用紙以外でも日本では「半切(半分に切ったもの)」『四つ切り』や『八つ切り』の言葉が存在します。
額のサイズ、半紙のサイズ、写真のサイズにも『四つ切り』、『八つ切り』の言葉があります。
デッサン額 『四つ切り』 348×424 写真は『四つ切り』サイズは254x305、
とサイズはかなりバラバラです

課題のプリントに記載してあるB3サイズの画用紙は、一般にはあまり販売されていないため、『四つ切り』で提出しても問題なしと考えます。
これはあくまでも想像ですが、作品を募集する一部の団体が、『四つ切り』画用紙の寸法をJIS規格サイズで一番近いB3サイズを応募条件に記載
したことから学校がそれをそのまま転載したことに始まっているのではと想像します。
出題者も重要な意図が無いのであればB3サイズと表記せず、日本の習慣である『四つ切り』での記載をお願いしたいものです。

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