露天神社へのおもひ 〜お初と徳兵衛〜
大阪のデルタの前田です。
ゴールデンウィークも終わり、2018年も三分の一が過ぎました。本当に月日の経つのは早いものです。光陰矢の如しといった感じですね。
さて、本日は当店の宣伝を少し。
当店にはいくつかの当店オリジナルの商品がございます。昨年の10月に露天神社(お初天神)さんを舞台とした近松門左衛門作の人形浄瑠璃、「曽根崎心中」の登場人物から「徳兵衛」をイメージした万年筆を発売致しました。そして、来たる2018年5月28日に「お初」をイメージした万年筆が発売予定となります。セーラー万年筆のプロフェッショナルギアをベースにお初をイメージした特別色の樹脂を作成、我ながら良い色に仕上がるのではないかと楽しみにしています。
私自身、個人的に約6年前から毎日続けている露天神社(お初天神)さんへのお参りですが、3年前に当店で初めてインク工房を開催させて頂いた際に石丸氏からお聞きした石丸氏の露天神社に関するエピソードをご紹介致します。石丸氏が関西へ来られる際、実は露天神社(お初天神)へのお参りを欠かさないということでした。その理由となるエピソードが素敵なのです。
実は露天神社には、天神さんの他に、境内末社に水天宮さん、金刀比羅宮さん、開運稲荷社、難波神明社がいらっしゃいます。その中でも水天宮さんと金刀比羅宮さんは同じ社におられ、セーラー万年筆の石丸氏と長原氏が来阪の際、楽しい会食後、宿への帰り道の途中に立ち寄った際に、この社に行き着いたとのこと。考えると、石丸氏は「水(インク)」、長原氏は「金(万年筆)」に関することを職としている。そのふたつの神様がひとつの社にいらっしゃることは、これまた運命的であるとお二人は思われたそうです。それから石丸氏は露天さん、というよりも水天宮さんと金刀比羅宮さんへのお参りを欠かさないとのことです。
また水天宮さん、金刀比羅宮さんは共に海事、海運の神様でもあるようです。セーラーという名前ともご縁のあるお話ですね。当社は梅田、曽根崎の地でビジネスのはじまった会社であり、露天神社を氏神として捉えています。セーラー万年筆との現在のご縁も有難いご縁であると改めて思います。
当店が思いをこめて初めて作ったオリジナルインク、「梅田夜青」、「堂島緑金」も、私の「この色を作って欲しい!」という思いを120%表現してくださいました。梅田夜青は「普段使いで使える青だけれども、限りなく夜空の黒に近い色。梅田の空は街の明かり、お店のネオンで夜でも真っ暗じゃない。少し青みがかった黒。」というオーダー。堂島緑金は「お店のある堂島の守り神である薬師堂をイメージしている。時事刻々と移り変わる堂島薬師堂の色の変化を楽しめる色にして欲しい。緑でもあり金色でもある。そんな色の変化を楽しめる色。」というオーダー。ふたつとも見事に再現頂いています。以降の8色のインクも思いとストーリがしっかりと表現されています。今月発売のオリジナル万年筆、「お初」もしっかりと思いが表現されていることと思います。
最後に、今年もセーラー万年筆の石丸治氏による、インク工房が開催されます。今年は7月7日(土)、8日(日)の2日間の開催で、何と七夕の開催となります。こちらの詳細は別途ホームページやSNSにてお伝え致しますが、今年は笹と短冊をご用意致します。作成頂いたインクで願い事を書いて頂き、それを神社に納めさせて頂き、炊き上げをお願いする予定です。みなさまのインク工房へのご参加もお待ち申し上げます。
また今年はインクのリピート特別オーダー会も復活します。みなさまが過去に作成されたインクカードをお持ち頂ければ、同じ色のインクをお作りさせて頂きます。(※ただし、納期は約2ヶ月〜3ヶ月。店頭での引き取りを基本条件とさせて頂きます。国内の配送に関しましては応相談となります。)
万年筆の愛好家の方々も、万年筆への興味を持たれはじめた方々も、どうぞ石丸氏との対話から生まれる世界でひとつのあなただけの色をお楽しみくださいませ!
皆様に支えられ、大阪のキタの中心地、梅田・堂島で70余年。文房具とギフトをお探しなら、ギフショナリー・デルタ 堂島アバンザ店へお立ち寄りください。文房具は文化を綴る道具です。デルタは、皆様の生活とお仕事を豊かにし、世界の「文化を綴る」お手伝いをミッションに楽しいお店造りを目指します。